辺野古埋め立て工事の今後予想される動き
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設作業を政府が再開したが、沖縄県は阻止する構えを崩していない。その手段の一つと県が考えているのが、辺野古沿岸部の埋め立て承認の「撤回」だ。ただ、最高裁で承認「取り消し」は違法とされた。「取り消し」と「撤回」、何が違うのか。
特集:沖縄はいま
海の埋め立てには、知事の承認がいる。「辺野古反対」を掲げる翁長雄志(おながたけし)知事は2015年10月、前知事の承認を取り消した。だが16年12月、最高裁で敗れ、「取り消し処分」を取り消さざるを得なくなった。
そこで出てくるのが、埋め立て承認の「撤回」。県は今後の「最大の切り札」(県幹部)と位置づける。
「取り消し」は、承認そのものに問題があったことを理由に無効にすること。これに対し「撤回」は、承認後に起きた事業者の重大な違反や問題を理由に、承認を無効にする方法だ。
県によると、仲井真弘多(ひろ…