プロ野球・巨人の元投手らによる野球賭博事件で、警視庁は11日にも、指定暴力団山口組関係者の男=神奈川県=を賭博開帳図利容疑で逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材でわかった。男は、元投手ら末端の客から賭け金を集める「小胴元」を、さらにその上位で取りまとめる「中胴元」だったという。
同庁は、元投手らの賭け金が暴力団にわたっていたとみて、野球賭博の構図や金の流れを調べる。
捜査関係者によると、男の逮捕容疑は、客から賭け金を集め、プロ野球の勝敗を予想する賭博をさせたというもの。客の中には「小胴元」として、2014~15年ごろ、巨人の笠原将生元投手(26)、福田聡志元投手(33)らの賭け金を集めていた男を手伝っていた名古屋市の大学院生(27)=賭博開帳図利幇助の罪で有罪判決=が含まれているという。11日にも逮捕される中胴元の男は、大学院生ら小胴元に賭博で使う「ハンディ」を伝えるなど、元投手らが参加した賭博を取りまとめていたとみられる。
一連の野球賭博事件に絡み、警視庁は昨年9月、別の中胴元役の男を賭博開帳図利容疑で逮捕。男は同罪で有罪判決を受けている。