巨人の元投手らが絡む野球賭博事件の構図
プロ野球・巨人の元投手らによる野球賭博事件に絡み、警視庁は11日、横浜市磯子区、無職の三輪正行容疑者(35)を賭博開帳図利容疑で逮捕し、発表した。元投手らが参加していた野球賭博を上位で束ねていたといい、容疑を認めているという。
特集:野球賭博問題
三輪容疑者は指定暴力団山口組の関係者。同庁は野球賭博が暴力団の資金源になっていたとみて、賭博の構図や金の流れを調べる。
組織犯罪対策4課によると、三輪容疑者の逮捕容疑は2014~16年のプロ野球23試合について、客5人から賭け金計約350万円を集め、勝敗を予想する賭博をさせたというもの。
三輪容疑者は、複数の胴元を取りまとめる「中胴元」。末端の客とやりとりする「小胴元」に賭博に使う「ハンディ表」を渡したり、客の賭けが勝ち負けどちらかに偏った場合に小胴元が損をしないよう調整したりする役割をしていたとみられる。下位の小胴元の中には、巨人の笠原将生元投手(26)、福田聡志元投手(33)らの賭けを束ねていた大学院生の男(41)=賭博開帳図利罪で有罪=がいた。客には大学院生を手伝っていた男(27)=同幇助罪で有罪=が含まれているという。
一連の野球賭博事件に関連して、警視庁は昨年9月、別の小胴元を抱える中胴元の暴力団幹部を賭博開帳図利容疑で逮捕。幹部は有罪判決を受けている。