推薦入試の特別枠について発表し、握手する早稲田大の橋本周司副総長(左)と北九州市の北橋健治市長=11日午前11時36分、北九州市役所
早稲田大は11日、北部九州と山口県を中心とした地域の高校生を対象にした推薦入試の特別枠(10人程度)を、今秋行う基幹理工学部の2018年度入試から導入すると発表した。早大が地域限定の入試を行うのは初めて。
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早大によると、対象は大学が今後指定する高校から推薦される生徒。11月をめどに北九州市若松区にある北九州キャンパスで面接試験を受ける。入学後3年間は東京で学び、学部4年生は北九州に移って卒業論文研究などをすることが条件で、地元企業への就職をめざす。同キャンパスには大学院情報生産システム研究科があり、特別枠から進学することもできる。
北九州市役所で記者会見した橋本周司・副総長らによると、早大は学生の7割を首都圏出身者が占める中、地方出身の人材を集めることで学内の多様性の確保につなげる狙いがある。卒業後は地元に戻すことで地域貢献にもなると判断したという。会見に同席した北橋健治市長は「若者の地元定着という面で極めて有意義」と歓迎した。(伊藤宏樹)