八回から登板し、リーグ戦初勝利を飾った早大の徳山壮磨=神宮球場
東京六大学の春季リーグ戦は6日、神宮球場で第4週の2回戦が行われ、第1試合は早大が東大に5―3で競り勝ち、初の勝ち点を挙げた。昨年、大阪桐蔭高のエースとして選抜大会を制するなど甲子園を沸かせた早大1年の徳山壮磨が、救援として2回1安打無失点、3奪三振の好投でリーグ戦初勝利を飾った。
徳山は3―3の同点で迎えた八回裏、3番手でマウンドへ。東大の攻撃を内野安打1本に抑えた。九回表に味方が長短打などで2点を勝ち越すと、その裏は140キロ台の速球をビシビシ決め、3者三振で締めて勝ち星をつかんだ。「1年生らしく、気持ちで向かっていこうと思った。ストレートでどんどん攻めていく、自分の持ち味が出せたと思う」と笑顔をみせた。
リーグ戦の登板はこれが3試合目。前回、4月29日の明大との2回戦では5安打を許して2失点していたが「打たれたというより、運がなかったこともある」。そう気持ちを切り替えて、次の登板に備えてきたという。「今日は先輩方が楽に投げられるようにと点をとってくれたおかげ」と感謝の言葉も口にした。
チームは昨秋、東大と並び、70年ぶりの最下位に沈んだ。今季も開幕から2カード続けて勝ち点を落とし、今回の東大戦が初の勝ち点獲得。苦しい状況にあるが、1年生右腕は「次の法政戦では絶対勝ち点をとって(最終週の)早慶戦を迎えられるように、またしっかり準備したい」と前を向いた。(杉山圭子)