今春卒業する大学生の就職内定率は、2016年12月1日現在で85・0%だった。文部科学省と厚生労働省が20日、発表した。前年同期を4・6ポイント上回った。改善は6年連続。調査を始めた1996年度以降で最高だった97年度(84・8%)を上回る過去最高の水準で、文科省の担当者は「好景気で採用に積極的な企業が増え、前年以上に『売り手市場』になった」とみている。
16年度の就職活動は、選考開始時期が前年度より2カ月前倒しされて6月になった。内定解禁(10月)までの期間が延びたことで、内定率の上昇につながった可能性もあるという。
調査は国公立24大学、私立38大学の計4770人を抽出して昨年12月1日時点の状況を聞いた。
今春卒業する高校生の就職内定率(16年11月末現在)は、前年同期比1・2ポイント増の87・0%で、93年卒(88・8%)以来、24年ぶりの高水準だった。改善は7年連続。今春卒業で就職を希望する高校生1人あたりに何件の求人があるかを示す求人倍率は、同0・2ポイント増の2・13倍。全都道府県で1倍を超えた。(片山健志、大内奏)