稀勢の里(左)は白鵬をすくい投げで破る=恵原弘太郎撮影
(22日、大相撲初場所千秋楽)
稀勢の里、千秋楽で白鵬破る 14勝1敗、横綱昇進へ
特集:稀勢の里、横綱昇進へ
「新横綱」の執念が、結びの一番にケリをつけた。
この日の昼、初優勝の稀勢の里が第72代横綱となるのが確実になった。白鵬戦の勝敗にかかわらず、だ。ただ、勝って横綱になるのと、負けてなるのとでは天と地ほどの差がある。稀勢の里の巨体を、その思いが支配していたに違いない。
いざ結び。白鵬は自身の衰えを感じている。だからこそ、一気に勝負をつけにきた。大関は左のほおを張られた。左を差され、土俵際まで寄られた。横綱渾身(こんしん)のがぶり寄り。大関は左をのぞかせながら、耐えに耐える。左が入った。その左からの投げが、攻め疲れた横綱を土俵にたたきつけた。
必死だったかと問われ、「そんな感じでした。気持ちを引き締めて」と言った。初優勝を14勝で飾れたことに、「自信になります。我慢して、腐らずやってきて本当によかった」とかみしめるように語った。
白鵬とは数々の因縁がある。2…