東北電力は3日、女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)と東通原発1号機(青森県東通村)の再稼働時期を延期する方針を固めた。両原発とも今年4月以降としていたが、女川原発は18年度後半、東通原発は19年度とする。
原子力規制委員会による新規制基準への適合性審査が長引き、安全対策工事の終了が見通せないため。
女川原発は東日本大震災の揺れの影響で、原子炉建屋の壁に1千カ所以上のひびが入ったほか、揺れに対する剛性(変形のしにくさ)が最大7割低下したことが判明。規制委から詳細な説明を求められている。
東通原発は、規制委の専門家会合が敷地内の断層を「活断層の可能性がある」と報告。東北電は追加調査などをしているが、この報告をまだ覆せておらず、審査が長期化している。