帰国した安倍晋三首相と昭恵夫人=13日夕、東京都大田区の羽田空港、金川雄策撮影
安倍晋三首相は13日、トランプ米大統領と10日に行った日米首脳会談後に発表した共同声明について、会談当日にトランプ大統領と合意したことを明らかにした。両首脳は今後、国際会議などを利用し、優先的に日米首脳会談を開くことでも一致したという。また、日本政府関係者によると、両政府は経済交渉の米側トップとなるペンス副大統領が4月に来日する方向で調整に入った。
「国際会議で必ず首脳会談」 首相の番組での発言要旨
特集:日米首脳会談
首相は13日夜、一連の訪米日程から帰国。その後、NHKのニュース番組に出演して語った。両首脳は10日の会談後、日米同盟の強化や、米国による日本の防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条が沖縄県の尖閣諸島に適用されることなどを盛り込んだ共同声明を発表した。
首相は番組で、この声明について「大統領の了解を得たのは当日で、了解してもらい、ほっとした」と語った。また、経済分野については「トランプ氏がどう対応してくるのかよく分からなかった」と説明。トランプ氏が批判していた日本の自動車貿易をめぐり「日本がいかに米国内の雇用に貢献しているか話したら、トランプ氏からは何も言及がなかった」と述べた。
首脳会談では、麻生太郎副総理兼財務相とペンス副大統領による日米経済対話の新設でも合意した。首相はこの枠組みについて、会談の中で「重大な決断を下せる大きな権限を持った人が必要だ」と提案し、その場で大統領から了解を取り付けたことも明かした。
トランプ氏が大統領選中に主張…