羽生結弦の男子SPの演技=遠藤啓生撮影
(17日、フィギュア四大陸選手権 男子SP)
フィギュア特集 Kiss and Cry
羽生結弦は冒頭の4回転ループを決めた。今季のSPで、最も美しい着氷だった。会場が沸く。SPの世界歴代最高110・95点の更新への期待が高まる。しかし、次の4回転サルコーが2回転になってしまうミス。「はっきり言って悔しい。この位置にいる自分がふがいない」と苦笑いした。
ただ、ジャンプ以外の部分は向上させてきた。音楽と調和したしぐさ、伸びのある滑り。演技構成点は46・93点で、出場26選手中最高だった。シーズン前半はジャンプで頭の中がいっぱいになった時期もあったが、今大会前は、「振り付けを集中的に練習した」(オーサーコーチ)。羽生も「所作を一つ一つ(大切に)やることはできた」と成果を強調した。
逆転は十分可能な差だ。「ジャンプが決まらなかった悔しさを、フリーにぶつけたい」(後藤太輔)