書店の児童書コーナーで「小学8年生」を手にする小学2年生の男の子=15日午後4時26分、東京都江東区豊洲2丁目、林紗記撮影
小学館が15日、小学生の全学年を対象とした学習雑誌「小学8年生」を刊行した。かつて同社の主力商品だった学年別学習誌は、昨年末までに「小学二年生」~「小学六年生」が順次休刊。「小学一年生」を残すのみとなり、離れた読者を取り戻したい考えだ。少子化や趣味の多様化で長く「冬の時代」にある学習誌の分野で、読者をひきつける試行錯誤が続いている。
「小8」は、デジタル数字の8がどの数字の形にもなることから「学年を問わず楽しめる全く新しい学習誌に」(同社)とのねらいを込めた。2月発売号では消防士やパティシエなどの仕事研究や女性卓球選手のインタビュー、トランプ米大統領の人物伝漫画などを掲載。学習記事を充実させ、「キャラの人気次第で売り上げが左右されないように」と、連載漫画やそのキャラクターが登場する誌面を減らした。
同社は創業した1922年に「小学五年生」「小学六年生」を創刊。以降各学年別に月刊誌が創刊されたが、73年1月号の6誌合計約500万部をピークに少子化などによる部数減で休刊が続き、「小学二年生」が昨年12月発売の2017年2・3月合併号を最後に休刊。残るは「小学一年生」だけとなった。「小8」の斎藤慎編集長は「学習誌の原点に立ち返り、子どもの記憶に残る雑誌を目指す。学校では教えてくれないような内容で子どもの知的欲求を満たしたい」と話す。
ただ、09年度で休刊した「小…