会見する森友学園の籠池泰典理事長=10日午後5時51分、大阪市淀川区、内田光撮影
学校法人「森友学園」の籠池泰典理事長が10日夕、大阪市淀川区で会見した。大阪府豊中市で4月に開校することを目指していた小学校の設置認可申請を取り下げたことについて「苦渋の決断。もう少し温かい目で見てほしかった」と話す一方、「(小学校設置を)人生の総決算としてやってきた。また再びチャレンジする」と語った。
森友学園、小学校の設置申請を取り下げ 理事長は退任へ
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敷地内のごみや産廃土が適切に処理されていなかった疑いについては「山積みの状態をまず運び出さないといけないということで、かなりの労力、知恵を入れてやってきたが、マスコミの報道によってなかなか処理先が見つからなかった。本当に残念。予想外の展開だった」。国有地売却をめぐる政治家の関与については「口利きはしてもらっていないし、(安倍晋三)首相や(妻の)昭恵さんから何もやってもらったことはありません」と否定した。
国会で参考人招致が要求されている点については「応じる気持ちはありません」と語った。
報道陣から大阪府に理事長退任の意向を伝えたことについて問われると、「悪いことはしていないが、学校を建設しますといって建設できなかった責めはとらせていただきたい」と説明。後任に自身の娘をあてるとした上で、「(自身も)なんらかの形でかかわらないと。教育の方向性や歴史と伝統教育について理念の継承をしないといけない」と話した。