BBC日本語版編集長の加藤祐子さん(右)とデジタルビジネス・マネジャーのマイケル・ダウニーさん
欧米の大手メディアの日本語版ニュースサイトが次々に誕生している。公共放送、経済紙、通信社。米大統領選など世界中が注目する国際ニュースが近年多いことや、東日本大震災の発生が、日本語読者の海外ニュース需要を高めているとの見方もある。
■英BBC、米WSJも参入
「米軍、シリアへミサイル攻撃」「トランプ米大統領 シリア空爆発表 『独裁者』が『化学攻撃』と」――。7日、英公共放送BBCの日本語版ニュースサイトは、米軍によるシリア攻撃の記事を配信した。
サイトは2015年に開設された。BBCが英語で配信するニュースの中から1日10本ほどを選び、東京にある日本語版編集部で翻訳して配信している。世界的に重要度が高いニュースはもちろん、「BBCならではの解説や読み物を重視して訳すニュースを選んでいる」と日本語版編集長の加藤祐子さん。昨年11月には、がんで闘病中のキャスター小林麻央さんが寄稿したことでも話題を呼んだ。広告料で運営しており、誰でも無料で見ることができる。
英語版サイトに日本から毎月100万人近くのアクセスがあったことが、開設のきっかけになったという。日本語版を運営するBBCワールド・ジャパンのデジタルビジネス・マネジャー、マイケル・ダウニーさんは「スマートフォンの普及によってニュースの見られ方が多様になっている。放送以外のデジタル展開を充実させ、日本語読者のニーズに応えたい」と言う。
米経済紙の「ウォール・ストリ…