名古屋市長選は9日告示され、3期目を目指す現職の河村たかし氏(68)=減税日本推薦=、市議会の自民、民進、共産3党が支援する新顔の前副市長岩城正光氏(62)、新顔の元会社員太田敏光氏(68)の無所属3人が立候補を届け出た。名古屋城天守木造化や市民税一律5%減税の是非が主な争点。23日投票、即日開票される。
天守木造化は最大事業費505億円、完成目標は2022年末とされる。河村氏は「名古屋の宝で、市民の誇りになる。世界中から観光客を呼び込む」と推進を訴える。岩城氏は「急ぐべきではない」と主張し、コンクリート製の現天守を耐震化し、木造化の必要性を再検討する考えを示している。
5%減税は河村氏の肝いり政策で、12年度から続いている。河村氏は「税金は1円でも安い方が庶民に温かい」と継続を主張。岩城氏は「格差を拡大する税制だ」と廃止を訴え、増える税収を小学校給食費無償化など福祉施策に充てる方針を掲げる。
太田氏は地元の緑地を守ることを訴えている。(嶋田圭一郎)