代理人弁護士と共に会見した伊礼貴弘ちゃんの父・康弘さん(左)=横浜市中区
神奈川県大和市の私立・大和幼稚園のプールで2011年7月、園児の伊礼貴弘ちゃん(当時3)が水死した事故をめぐり、両親が園を運営する学校法人西山学園と元園長(69)、元担任(26)らに計約7400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が13日、横浜地裁であった。石橋俊一裁判長は、学園と元園長、元担任の責任を認め、計約6300万円の賠償を命じた。
園児水死、幼稚園側に6300万円支払い命令 横浜地裁
判決後、父親の伊礼康弘さん(42)は横浜市内で会見した。判決は園側の責任を認め、請求額の8割超の賠償を命じたが、表情に明るさはなかった。最も重視した、元園長個人の過失が認定されなかったためで、「不満と憤りを感じる」と語った。
亡くなった貴弘ちゃんは「ママが大好きで、一時もそばを離れなかった」という。「おもちゃで遊んでいても、他の子が後ろに並んでいたり、泣いていたりしたら自分から譲るような子だった」と振り返り、幼稚園で働く人たちに向けては「一番大事なのは、園児の命を守ること」と訴えた。
事故を受けて、再発防止の取り…