佐賀県伊万里市の志佐川で2010年7月、キャンプに参加した小学3年の男児(当時8)が水死した事故で、業務上過失致死罪に問われた主催者側2人の判決が29日、佐賀地裁であった。吉井広幸裁判長は、このうち伊万里グリーン・ツーリズム推進協議会の鴨川幸司・元副会長(60)に無罪(求刑罰金100万円)を言い渡した。
吉井裁判長は「(元副会長は)監視、救助態勢が整わないまま水遊びが開始されたことについて、何ら関与しておらず、過失責任は問えない」と理由を述べた。当時の協議会幹事長、幸松伝司(つたし)被告(64)については、罰金70万円(求刑罰金100万円)の有罪判決を言い渡した。
事故をめぐっては佐賀地検が14年、協議会の事務局長だった事故当時の市観光課長ら5人を業務上過失致死罪で在宅起訴した。元課長ら3人の判決は29日午後に言い渡される。(上山崎雅泰)