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米空母艦隊が1日も、日本海で韓国軍と合同演習を行った。米軍は朝鮮半島近海に展開するにあたり、中国に近い黄海での演習も、日米韓3カ国の演習も選択しなかった。北朝鮮への圧力強化で協力を期待する中国に配慮したうえ、大統領選を控えて日本を含めた演習に敏感な韓国の事情を反映した動きとみられる。
原子力空母カールビンソン
緊迫、北朝鮮情勢
米原子力空母カールビンソンは4月下旬に西太平洋から東シナ海にかけて自衛隊と演習。29日に対馬海峡を越えて日本海に入った後、韓国海軍のイージス艦などと演習を始めた。
米空母が日本海で演習することは珍しくない。黄海では、2010年11月の北朝鮮による大延坪島(テヨンピョンド)砲撃事件直後に米韓演習をしたが、中国が反発した。韓国政府関係者は「中国は黄海を自国の内海と考えているし、山東半島には海軍基地もある」と指摘。中国に対して北朝鮮への圧力の強化を働きかけている局面だけに、米韓が中国に配慮したとの見方を示した。
米韓関係筋は1日、今回の米空母の動きについて「戦争を想定したものではなく、中朝両国に圧力をかけるのが狙い」と語った。
また、日韓は別々に米空母艦隊…