サルマン・アベディ容疑者の弟ハシム容疑者。リビア当局が拘束した=AP
英中部マンチェスターのイベント会場で起きた自爆テロ事件で、リビアの治安当局は24日、実行犯で死亡したリビア系英国人、サルマン・アベディ容疑者(22)の父親と弟をリビアの首都トリポリで拘束した。弟は過激派組織「イスラム国(IS)」との接点が疑われているという。
拘束されたのは、アベディ容疑者の父親ラマダン氏と弟ハシム氏。英当局は23日、同容疑者の兄イスマイル氏とみられる男(23)をマンチェスター南部で拘束している。
拘束直前の24日にロイター通信などの取材に応じたラマダン氏は、その5日前に同容疑者と電話で話した際は「普段通りだった」と証言。同容疑者について「過激派の一員ではなく、シリアへの渡航歴もない」などと潔白を訴えていた。
ラマダン氏は1990年代にカダフィ政権(当時)下の弾圧を逃れて英国に亡命し、数年前に帰国したとされる。ラマダン氏は否定したが、同氏が国際テロ組織アルカイダと提携してカダフィ政権に対抗したイスラム戦闘集団(LIFG)の一員だったと報じる英メディアもある。
一方、英警察は24日、死亡し…