1971年に中核派の学生らが起こした渋谷暴動事件で、殺人容疑で再逮捕された大坂正明容疑者(67)が2007~08年に潜伏していた東京都北区のアジトの賃貸契約は、大坂容疑者をかくまった疑いで再逮捕された鈴木哲也容疑者(52)の名義だった。警視庁は鈴木容疑者が約10年前から逃走を手助けしていたとみて行方を追い、大坂容疑者にたどり着いたという。
捜査関係者によると、北区のアジトは4階建ての賃貸マンションで、07年春ごろに鈴木容疑者名義で契約し、半年後に大坂容疑者が身を寄せたという。2人はここで約8カ月間、寝食をともにしたとみられる。警察の動向を警戒した大坂容疑者は08年夏ごろ、アジトから出て行った。警視庁は昨年1月、別の事件で北区のアジトを捜索し、別の活動家と住んでいた鈴木容疑者を公務執行妨害容疑で現行犯逮捕したが、釈放後、所在が分からなくなった。
一方、同庁はこのアジトなどの捜索で、中核派内で選ばれた十数人のメンバーが入れ替わりで大坂容疑者の逃走を支援し、鈴木容疑者がこのメンバーの一員だと判断するようになった。大坂容疑者の動向を知る可能性が高い鈴木容疑者の行方についても、全国の警察の関心が集まった。
今年1月になり、大阪府警は関…