東京都台東区浅草のマンションで5月、元交際相手の母親を人質にして男が立てこもり、逮捕監禁致傷容疑で現行犯逮捕された事件で、警視庁は9日、入院治療のため釈放していた男を殺人未遂容疑などで再逮捕し、発表した。
元恋人の母親脅し案内させたか 浅草・立てこもり容疑者
浅草の立てこもり事件容疑者、別の女性と交際トラブルも
捜査1課によると、男は鹿児島県姶良市の無職堤慎吾容疑者(21)。再逮捕容疑は、5月25日午後8時55分ごろ、元交際相手(25)の母親(55)を人質に取って同区浅草6丁目のマンションに立てこもり、「お前を殺して俺も死ぬ」と言って母親の胸などを包丁(刃渡り約19センチ)で刺して殺害しようとしたというもの。容疑について「今は思い出せません。目が覚めたら病院にいました」と話しているという。
この直後に警察官が突入し、母親を保護したが、堤容疑者は自殺を図って自分の胸を刺したとみられ、意識不明の状態で病院に搬送された。母親も複数の傷を負ったが、すでに退院しているという。
立てこもっている間、堤容疑者は母親を通じて「(元交際相手に)会わせろ」と再三要求していたほか、犯行前には別の知人に「彼女をぼこぼこにして殺したい」と話していたことも判明。同課は、堤容疑者が元交際相手に危害を加える目的で犯行に及んだとみている。