救助の自衛隊のヘリコプターを待つ間に、ひとり1個ずつ配られた塩おむすび=7日午後0時23分、福岡県朝倉市佐田、長沢幹城撮影
被災してから3日目を迎え、「孤立集落」に支援の手が届きはじめた。救助活動も本格化してきた。
国道が複数箇所寸断され、約360人が孤立状態となっていた福岡県東峰村小石原鼓。土砂を取りのぞく作業が進み、7日午前、集落のほぼ全域に車が入れるようになった。役場職員が食料や薬などの救援物資を届けた。
高台にある公共施設には7日も約40人が避難。初日は雨水を沸かして持ち寄った米を炊き、おにぎりとスープ程度しか作れなかったという。物資が届き、7日夜はカレーとマカロニサラダ、水ギョーザとメニューは豊かに。村社会福祉協議会の職員は「道路が仮復旧して一安心だ」と話した。
同県朝倉市は、陸上自衛隊のヘリに水や携帯食料を託し、車が乗り入れられない集落へと運んだ。田中美由紀・市保健福祉部長は「当初は電気も携帯も通じず、大変だった」。
市街地へつながる道路が遮断された同市佐田でも7日、住民が自衛隊のヘリで救助された。住民の一人は「燃料が底をつき、限界でした」と話した。
山間地にある大分県日田市鶴河内の集落の自宅で孤立していた藤井達雄さん(85)と千里さん(81)夫婦も7日、消防隊員に救助された。水が滝のように流れ、アスファルトや土砂が散乱する自宅前の道を、腕を抱きかかえられながら100メートル以上歩き、消防の車に乗った。千里さんは「食料が尽きそうだったので安心した」。