米軍ヘリの窓落下事故について普天間第二小学校に謝罪に訪れた在沖米海兵隊のクラーク大佐=18日午前9時57分、沖縄県宜野湾市新城2丁目、小山謙太郎撮影
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の米軍ヘリが窓を落とした市立普天間第二小学校に、18日、在沖米海兵隊のクラーク大佐が訪れ「計り知れないご迷惑と不安をおかけした」と喜屋武(きゃん)悦子校長に謝罪した。学校側は上空を飛行しないよう求めたが、大佐は「最大限、学校の上は飛ばない」とだけ答えたという。
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米軍は事故後に停止していたCH53Eの飛行を近く再開する方針を17日に県に伝えたが、それについての説明は学校にはなかった。
面会は非公開。同席した市教委職員によると、クラーク大佐はおわびの意向を示したうえで、事故を起こしたCH53Eについて「全機、徹底的に整備点検をした」と何度も強調し、「クルーたちの安全教育も継続していく」と述べた。事故原因については触れなかった。学校上空の飛行に関して喜屋武校長は「『最大限』では納得できない。飛ばないとの回答をいただきたい」と訴えたという。
一方、翁長雄志(おながたけし)知事は18日朝、米軍が近く飛行再開する方針を示したことについて、記者団に「本当にとんでもないことだ。米軍は良き隣人ではない」と述べた。
CH53Eは13日午前、普天間飛行場を離陸した直後に、基地に隣接する小学校の校庭に重さ7・7キロの窓を枠ごと落とした。校庭では当時、小学2年と4年の約60人が体育の授業を受けており、13メートル離れたところにいた小4男児が、小石のようなものが当たった左腕に打撲を負った。(小山謙太郎)