沖縄県宜野湾市の普天間第二小学校に米軍普天間飛行場所属の米軍ヘリCH53Eが窓を落とした事故を受けて、県議会は21日、日米両政府と米軍に対する抗議決議と意見書を全会一致で可決した。米軍関係の事件事故への抗議決議は、今年だけで8度目と異例の多さとなっている。
仕方ない・やらせだ…中傷電話、ヘリ窓落下の小学校にも
米軍ヘリ部品発見の保育園、中傷メール・電話が相次ぐ
決議や意見書は、事件事故が相次ぐ現状について「米軍の安全管理体制や再発防止の取り組みが機能していない」「県民の米軍に対する不信感は一層高まっている」と非難。学校など民間地上空での普天間飛行場所属機の飛行や訓練を中止することなどを求めた。普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画をめぐっては対立している与野党が、一致して賛成した。
CH53Eは今月13日、重さ7・7キロの窓を、体育の授業が行われていた普天間第二小学校の校庭に落とした。当時は約60人の児童がいて、落下した場所は最も近い児童から約13メートルしか離れていなかった。
県は在沖米軍機の飛行中止を求めたが、米軍はCH53Eのみ飛行を停止。事故原因を「人的ミスで安全上問題ない」として19日から飛行を再開し、日本政府も容認した。(山下龍一)