国内推薦を祝い、万歳をする堺市のキャラクター・ハニワ課長ら=堺市堺区
大阪府堺市、藤井寺市、羽曳野市にある「百舌鳥(もず)・古市(ふるいち)古墳群」が31日、2019年の世界遺産登録をめざす国内候補になった。13、15、16年の「落選」を経ての「4度目の正直」に、地元では喜びがはじけた。一方で、文化審議会から厳しい指摘を受け、担当者らは世界遺産登録までの険しい道のりも覚悟した。
特集:百舌鳥・古市古墳群
写真特集:百舌鳥・古市古墳群
「決定されました」。午後4時から府庁「正庁の間」で開かれた報告会。松井一郎知事が国内候補決定を伝えると、集まった地元議員や自治体、経済界の代表者ら約50人から大きな拍手が湧いた。
国内候補の対象の一つ、藤井寺市の古室山古墳の墳丘では、小学生や観光ボランティアら約70人が集まり、「本登録へ向けて頑張るぞー」のかけ声に合わせ、拳を突き上げた。市観光協会の岡本勝彦会長(76)は「大阪初の世界遺産となるよう努力していきたい」。市立道明寺南小4年の馬田晃有(こう)君(9)は「ピラミッドみたいな存在になるかも。わくわくする」と目を輝かせた。
堺市役所では市民ら約300人が集まった報告会が開かれ、くす玉割りの後、万歳三唱。PRキャラクターのハニワ課長は「1600年生きてきて一番長い4年だった。感無量です」。堺観光ボランティア協会の川上浩理事長(71)は観光客が増えると予想し、「明日からどれくらい忙しくなるか」と喜んだ。
羽曳野市は「国内推薦決定」と…