ヤクルトの真中監督
(26日、巨人3―0ヤクルト)
あっ、入るとやばい! 伏兵中井、G記念弾に思わず遠慮
93敗目も淡泊だった。七回2死満塁では坂口が空振り三振。12球団最多の今季19度目の零封負けだ。「菅野には……いつもやられていますけど」。真中監督の言葉に力はない。残り4試合で1950年の球団ワースト記録に「あと1敗」だ。
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8月22日の試合前、真中監督が今季限りの退任を表明した。それでも休養はせず、今季を全うすることを選んだ。けが人続出のチームを誰かに押しつけたくなかったからだ。球団もこれを認めたものの、チームの転落はさらに加速した。
目標がない上に、もう来年はいない監督が指揮するベンチは一体感を失った。退任発表後は6勝22敗、勝率2割1分4厘。ある選手は「緩んでいるのは否定できない。選手だけで引き締められればいいのだろうけど、それができないチームカラーもある」と話す。
94敗した67年前は2リーグ制が始まった年だ。新規参入した前身の国鉄は、プロ経験者が1人だけでスタートしたチームだった。
今後はドラフト1位新人の寺島(大阪・履正社高)らに経験を積ませるための起用もする。記録阻止は難しそうだ。小川シニアディレクターが監督に戻る見込みの来季は、ゼロからの再建を迫られる。(伊藤雅哉)
●真中監督(ヤ) 「(先発の岩橋への早めの代打策は)点数を取らないと、どうしようもないので」
●山田(ヤ) 菅野のスライダーをとらえきれず。「見たままの(いい)ボールでした」
■プロ野球記録は103敗
ヤクルトは26日の巨人戦で敗れて93敗目で、1950年の94敗に次ぐ球団史上2番目。プロ野球記録は61年近鉄の103敗。セ・リーグ記録は55年大洋の99敗。