「声優のアイコ」を名乗り知人男性に睡眠剤を飲ませて現金を奪ったとして、昏睡(こんすい)強盗などの罪に問われ、一審・東京地裁で懲役10年の判決を受けた無職神いっき被告(33)の控訴審初公判が3日、東京高裁(合田悦三裁判長)であった。弁護側は一審の事実誤認を訴え、即日結審した。判決は12月14日に言い渡される。
弁護側は、神被告が犯行時、精神障害の影響で心神喪失状態だったと改めて主張。解離性障害で別人格が現れ、犯行に及んだとの訴えを退けた一審判決は事実誤認だ、と述べた。弁護側は控訴審で被告人質問を求めたが、高裁は退けた。
一審判決によると、神被告は2013~14年に東京都品川区のホテルなどで、昏睡強盗や盗みを6件繰り返し、現金約150万円のほか、腕時計や商品券など(約120万円相当)を奪ったとされる。(長谷文)