燃えたヘリの近くには米軍関係者の姿が見えた=12日午前8時51分、沖縄県東村高江、朝日新聞社機から、小玉重隆撮影
沖縄県東村(ひがしそん)高江の民有地で米軍の大型輸送ヘリコプターCH53が炎上した事故から一夜明けた12日、現場周辺は数百メートルの範囲で規制が続いている。「身震いする」「今すぐ飛行をやめて」。住民らからはあらためて怒りや不安の声が上がった。
現場は沖縄本島東側の海に近い牧草地。機体の一部は黒く焦げている。周辺は数百メートルにわたり立ち入りが規制されている。
伊集盛久(いじゅせいきゅう)村長ら一部が12日朝、規制線の中に入ることができ、現場を視察した。伊集村長は「衝撃を受けた。原因究明するまでは、飛行訓練は避けてもらいたい」と話した。
2004年に沖縄国際大(宜野湾市)にCH53が墜落したときには、ヘリの部品に放射性物質が含まれていることが明らかになった。村によると、沖縄県警幹部が「今後の環境調査で安全性が確認されれば、機体を撤去する」と説明したという。
高江地区の仲嶺久美子区長(67)もともに視察した。「人命にかかわるようになっていたら、どうなっていただろうと今でも身震いする」。11日には菅義偉官房長官から謝罪の電話があり、「こういうことが二度と起こらないようお願いします」と求めたという。
現場近くの農業高江洲(たかえす)義春さん(44)は「大惨事への焦りと、なんでこんなことがという怒り。人的被害が出たら誰が責任をとるんだ」と憤った。
近くの米軍北部訓練場は半分以…