女子SPで演技する宮原知子=遠藤啓生撮影
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズの上位6選手が出場するGPファイナルは8日、名古屋市で第2日があり、女子ショートプログラム(SP)は6選手全員が70点を超すハイレベルな戦いになった。日本勢は、宮原知子(関大)が自己ベスト(74・64点)に迫る74・61点で3位発進し、樋口新葉(東京・日本橋女学館高)が73・26点で5位スタート。
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首位は今季自己ベストの77・04点を出した昨季の世界選手権銀メダルのケイトリン・オズモンド(カナダ)。2位はアリーナ・ザギトワ(ロシア)で、今季自己最高の76・27点。4位は今季自己最高の74・00点を出したマリア・ソツコワ(ロシア)。6位はソチ五輪銅メダルのカロリナ・コストナー(伊)で72・82点。
1番滑走の宮原は、冒頭の3回転ルッツ―3回転トーループの2連続ジャンプの出来栄えで0・70点の加点。ステップ、スピンともに最高のレベル4をそろえ、演技構成点は全て8点台後半で35・22点だった。演技後「(前戦の)スケートアメリカよりもジャンプも良く、点数も伸びた。もう一度70点台を出せて良かった」と振り返った。
2番滑走の樋口も、高得点で続いた。演技後半の3回転ルッツ―3回転トーループの出来栄えで1点を加点。3回転フリップの踏み切りで軽度の違反があったものの、スピン、ステップともに最高のレベル4をそろえた。演技後「やったと思ったが、まだ明日(のフリー)もある。練習でジャンプの感覚が違うと思ったが『一日二日で悪くなることはない』と言い聞かせた」と語った。
3番滑走のソツコワは、冒頭の3回転ルッツ―3回転トーループの出来栄えで1・40点を稼ぐ美しいジャンプ。スピン、ステップも全て最高のレベル4をそろえた。
4番滑走のコストナーは冒頭のジャンプが3回転―2回転になったが、演技構成点は37・46点。スケート技術(9・25点)、要素のつなぎ(9・21点)、演技表現力(9・29点)、構成(9・54点)、音楽の解釈(9・54点)と各要素で高得点を出した。
5番滑走のオズモンドは、演技前半の3回転ルッツで軽度の踏み切り違反があったものの、冒頭の3回転フリップ―3回転トーループで1・40点の出来栄え加点を得た。演技構成点も5要素中4要素で9点台を出し、36・40点だった。
最終滑走のザギトワは、ジャンプを全て得点が1・1倍になる演技後半に配置する構成。3回転ルッツ―3回転ループの2連続ジャンプで1・20点の出来栄え加点が付いた。3回転フリップは乱れたが、ステップ、スピンは全て最高のレベル4でまとめた。