10月のジャパンオープンで、演技後に笑顔を見せる三原舞依=遠藤啓生撮影
フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルは、宇野昌磨(トヨタ自動車)が男子2位、宮原知子(関大)が女子5位、樋口新葉(東京・日本橋女学館高)が同6位だった。来年2月にある平昌五輪の代表選考に、どんな影響があるのか。
フィギュア特集 Kiss and Cry
小林芳子フィギュア強化部長は10日、ファイナルに出た選手について「選考基準に、GPファイナルの上位選手という項目があります。アドバンテージもあります」と話した。出場枠3枠の男子、2枠の女子。共に、2枠目の選考対象として「ファイナル出場者上位2人」という記載が選考基準にある。3人は、最終選考会を兼ねた21日開幕の全日本選手権(東京)で3位以内に入れないなど、他の条件に当てはまらなくても、選ばれる余地がある。
3人はGPシリーズで、他の日本選手よりも高い得点を出している。国際的評価の高さも、選考にある程度影響しそうだ。競争が熾烈(しれつ)な女子の宮原は「今回見つかった課題を重点的に練習して、ベストな状態で全日本に臨みたい」。樋口は「気持ちの強さを大事にしながら、自分の練習してきたことを出せるようにしたい」と意気込んだ。
三原舞依(シスメックス)、坂本花織(同)、本田真凜(大阪・関大高)ら他の選手は、全日本2位の場合、3位以下の宮原、樋口に代表争いで負ける可能性がある。代表を確実に射止めるためにも、全日本で優勝したい。(後藤太輔)