男子500メートルに出場する長谷川翼(中央)、山中大地(左)、加藤条治
19日夜のスピードスケート男子500メートルは、「お家芸」復活をかけて日本勢3選手が出場する。欧州勢に実力者がそろうが、長谷川翼(日本電産サンキョー)、山中大地(電算)、加藤条治(博慈会)も、ここぞで力を発揮できれば表彰台に上がる力はある。
スピードスケート 男子500mの日程・結果
言葉を動きに、動きを言葉に。「孤高の星 羽生結弦」
男子は混戦模様だ。スタートからゴールまで一気に滑り抜ける爆発力を発揮できるかが勝負となる。
出場が予定される主な選手を今季の自己ベストで比較すると、1位は34秒13のカイ・フェルバイ(オランダ)。五輪よりも厳しいとされるスケート大国の予選会を勝ち抜き、初切符をつかんだ。日本人の母を持つ23歳で昨季の世界スプリント選手権覇者だ。次は34秒15でワールドカップ(W杯)2勝のアレクシ・ボワベールラクロワ(カナダ)、34秒17のミカ・ポウタラ(フィンランド)と続く。34秒22で前回ソチ五輪銅メダルのロナルド・ムルダー(オランダ)も2大会連続の表彰台を狙っている。
日本勢トップは34秒28の山中。ソチでは1000メートルに出場し、今季は練習パートナーの小平奈緒(相沢病院)とともに500メートルを重点的に鍛えてきた。
4大会連続出場の加藤はカナダの高速リンクで出した34秒47。少し物足りない気もするが、すべてはこの一発勝負にかけるためだ。「実力的に言って、守るよりも今回は攻める立場。下から金メダルを勝ち取りたい」と話す。
長谷川は今季、長野で出した34秒60が最高だ。13日にはインフルエンザにかかり、一時選手村の外の施設に隔離されていたが、16日に練習を再開した。「メダルには五輪記録(34秒42)以上を出さないと難しい。全力を出し切りたい」と意気込む。(榊原一生)