最終ランナーの金ウンジョンらによって聖火が点灯された=竹谷俊之撮影
平昌冬季パラリンピックの聖火リレーが9日、開会式でフィナーレを迎えた。韓国と北朝鮮の選手が合同で聖火を運び、最後は「メガネ先輩」の愛称で人気を集めたあの選手も登場。会場は大きな盛り上がりをみせた。
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開会式も終盤を迎えた午後9時40分ごろ、聖火リレーが平昌五輪スタジアムに現れた。さまざまな「共存」が聖火リレーで表現された。
最初の走者は、南北朝鮮のノルディックスキー距離選手。テーマは「イデオロギーの共存」。視覚障害がある韓国のチョイ・ボギュと、交通事故でひざ下を失った北朝鮮のマ・ユチョルが、一つの聖火を手に入場した。
続いたのは、韓国人選手とカナダ人コーチの「多国籍ペア」。「親子2世代」でのリレーに引き継ぎ、視覚障害のスキー選手とガイドのペアが聖火をつないだ。
走者は聖火台への急な坂道を上る。待ち受けたのは、パラアイスホッケー韓国チーム主将のハン・ミンス。義足で1歩ずつ、ロープを伝って坂を上り切ると、大きな拍手が起きた。
最後のテーマは「スポーツの共存」。先月の平昌五輪で銀メダルを獲得して時の人になった「メガネ先輩」こと、カーリング女子の金ウンジョンが登場し、パラリンピックの車いすカーリング男子のソ・スンソクとともに聖火台に火をともした。(高野遼、菅沼遼)