おどけたポーズを取るトレンディエンジェルと佐野慈紀さん(左)=港区芝公園4丁目
昭和を代表する玩具の一つ、エポック社(東京都台東区)の「野球盤」が60周年を迎えた。選手がこけし人形だった初代から進化を続け、最新版は球が宙を飛ぶ「3D」仕様。お笑いコンビ「トレンディエンジェル」をゲストに26日、港区の東京タワーで記念イベントが開かれた。
同社によると、1958年発売の初代野球盤はこけし職人や家具職人の手作り。大卒初任給が約1万2千円の時代に1750円という高額ながら、店頭に並ぶとあっという間に売れたという。72年には人気漫画「巨人の星」にヒントを得た「消える魔球」装置付きが登場。88年には東京ドーム開場に合わせて「ビッグエッグ野球盤」を発売。最新版は投打ともに球が宙を飛ぶ「3Dピッチング機能」やカラー電光掲示板が搭載されている。
ゲストとして元近鉄投手で野球評論家の佐野慈紀さんが登壇。現役時代、マウンドで投球中にたびたび帽子がずれ落ちて頭皮があらわになった“ピッカリ投法”で人気を博した佐野さんは「ピッカリ投打対決」と称し、トレンディエンジェルの斎藤司さんと野球盤を楽しんだ。
表裏の1回勝負は3対3の引き分け。斎藤さんは「友達の家でよく遊んだ。消える魔球を使ってケンカになることがよくあった」と思い出を語った。審判役を務めた、斎藤さんの相方のたかしさんは「昔はもっとシンプルだったが、ここまで進化して野球そのもの」と話した。
同社は6月に「ドラえもん」と「スーパーマリオ」をテーマにした2点の最新モデルを発売する。(有吉由香)