来春の天皇陛下の退位と皇太子さまの即位に向けて、政府は30日午前に式典準備委員会の最終会合を開き、皇位継承儀式に関する基本方針を決めた。「即位の礼」のうち新天皇の即位を内外に宣言する「即位礼正殿(せいでん)の儀」は2019年10月22日に実施する。来月3日に閣議決定し、儀式の具体化作業を加速させる。
菅義偉官房長官が委員長を務めた式典準備委が決めた基本方針に基づき、政府は今秋、首相が委員長の「式典委員会」を設置。各儀式の実施指針となる大綱を取りまとめる。
基本方針では、「各式典は、憲法の趣旨に沿い、かつ皇室の伝統などを尊重したものとする」と明記。平成の代替わりの際には一連の儀式について憲法が定める国民主権や政教分離の原則との整合性が議論となったが、「平成の代替わりの式典は、現行憲法下で十分な検討のうえで挙行された。今回も基本的な考え方や内容は踏襲されるべきだ」と結論づけた。
憲政史上初の退位の儀式となる…