乱射事件のあった高校の前に立つエンゲルバート美愛さん。「力強くあれ」などと書かれた横断幕が掲げられている=2018年3月31日午後4時27分、パークランド、鵜飼啓撮影
銃乱射事件で17人が犠牲になった米フロリダ州パークランドのマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校。この学校に日本人の女子生徒がいる。エンゲルバート美愛(ミア)さん(15)。安全な日本の暮らしとも比較しながら銃の危険を減らそうと声を上げている。
校舎で連射音「ダメだ、ここで死ぬ」 目を閉じた高校生
美愛さんは米国人の父、リックさん(44)と日本人の母、由紀さん(44)の間に日本で生まれた。生後間もなくパークランドに移ったが、リックさんの仕事の関係で日米を行き来し、日本にも数年間住んでいた。今は4年制の同高校の1年生。日本でいうと中学3年生の学齢だ。
恥ずかしがり屋で人前に立つのが苦手な少女だったが、あの日を境に大きく変わった。
2月14日午後、美術の授業中だった。間もなく下校時間というときに火災報知機がなった。「訓練かな?」と思ったがその日の朝に訓練したばかりだった。おかしいなと思いながら校舎の外に出たら、職員が血相を変えて走ってきた。「逃げなさい!」
訳も分からずに逃げた。本来の…