東京ガールズコレクションを見学する松田青子さん=2018年3月31日午後、横浜市港北区、小玉重隆撮影
日本最大級のファッションショー、東京ガールズコレクション(TGC)が3月31日、横浜アリーナで開かれた。26回目となる今回のテーマは「BE YOURSELF(あなたらしく)」。「カワイイ」の発信地を、作家の松田青子さんと歩いた。
【写真特集】東京ガールズコレクション
強い光に照らされたランウェーにモデルたちが姿を見せると、重低音の音楽を打ち消すように歓声が響き渡る。TGCが始まった。
「歩く姿がかっこいいですね。堂々として」
松田さんが手をたたきながら話した。「カワイイ」の原体験は中学生のころ、雑誌「セブンティーン」の表紙を飾る吉川ひなのさんに「一目ぼれ」したことだった。「すてきな存在に無条件に信頼を寄せる柔軟さが女の子にはある。女性を丸ごと肯定するパワフルな言葉だと思います」
リアルクローズ=普段着られる服=の祭典。ショーのメインは、人気アパレルブランドの新作発表だ。マウジーやセシルマクビーなど、若い女性の支持を集めるブランドの春夏物が次々に登場する。オーバーサイズのシルエットやデニム地など、旬のスタイルをまとったモデルがさっそうとポーズを決める。
「最近の服って『個性があまりない』って語られるけど、相当とんがって見える」
特に目をひいたのがワイルドなツーピース姿で登場した山田優さんだ。TGCの「顔」の一人。
「メンチを切るような強い視線…