「下駄(げた)通学の禁止」は時代遅れの校則として廃止に――。大阪府教育庁は16日、府立学校90校が昨年12月から今年3月にかけて校則や生徒指導方針などを見直したと発表した。生まれつきの茶髪に配慮し、「茶髪の禁止」という校則の表現を「染色・脱色の禁止」に変えた学校もあった。
教室の席なくされ、進学の夢は遠のき 髪黒染め指導訴訟
昨年9月、府立高校の女子生徒が茶色い髪を黒く染めるように指導されて不登校になったとして府を提訴したことを受けて、府は頭髪に限らず校則全般を点検するよう府立の全197校(特別支援学校なども含む)に指示した。
その結果、校則や生徒指導方針などを変更したのは90校あり、このうち校則の改訂や新たな設置が68校であった。全日制高校135校では53校が校則を改めた。
頭髪に関しては19校が変更。生まれつき茶髪の生徒に配慮し、「茶髪」禁止の表現を「染色・脱色」に見直したほか、「パーマ」禁止を「故意によるパーマ」に変えた学校があった。時代に合わせて「アイパー(アイロンパーマ)の禁止」を廃止した学校もあった。
ほかにも時代に合わせた変更は見られ、「下駄通学の禁止」や「カチューシャの禁止」を廃止する学校があった一方で、カラーコンタクトやマスカラの禁止を新たに盛り込んだ学校もあった。(渡辺元史)