二回に逆転の2点二塁打を放った日大三の斉藤
年が変われば別のチームになるが、負け続けている相手は嫌なものだ。高校野球の春季東京都大会は28日、神宮第二球場で準決勝があり、日大三が早稲田実に7―5で勝利。2014年秋の東京都大会以来、4連敗していた相手から白星を挙げた。
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昨年度は、清宮幸太郎(日本ハム)らがいた早実に16年秋、17年春の都大会決勝で打ち負けた。その前は右腕・松本皓、4番加藤雅樹(ともに早大)ら15年夏の甲子園4強入りした早実に、西東京大会準決勝で完封負けするなどしていた。
日大三の小倉全由監督はこの日の勝利のあと、「試合前に選手が『緊張しています』って言っていたよ」と振り返る。一回、失策絡みでいきなり2点を失った。しかし、1点を追う二回、9番斉藤龍二(3年)の左越え2点二塁打で逆転。さらに1番金子凌(3年)の右越え2点本塁打で突き放した。五回も6番中村奎太(3年)の中越えソロ本塁打などで2得点した。
ただ、簡単な試合ではなかった。先発中村が四回途中4失点で降板。救援の井上広輝(2年)が八回途中まで投げて1失点の好投をしたが、八回に投球した際にひじの痛みを訴え、ベンチに退いた。その後、緊急登板した河村唯人(3年)が踏ん張り、逃げ切った。
昨年のエース桜井周斗(DeNA)らが「打倒早実」を強く意識していたのを見ている主将の日置航(3年)は「早実に勝てる自信がついた」と喜んだ。金子も「早実の応援を聞くだけで嫌。でもこれで勝つイメージができた。夏につながる」と笑顔だった。(坂名信行)