至学館大(愛知)は7日、レスリング女子の伊調馨選手(ALSOK)らに対するパワーハラスメント行為が認定され、「反省できていない」としてレスリング部監督を解任した栄和人氏の後任は置かないと発表した。同大副学長で五輪3連覇の吉田沙保里、志土地翔大の両コーチと現役選手1人が中心となって指導にあたる。
同大は栄氏を解任した6月中旬以降、現役部員や卒業生ら11人で構成する委員会を設置し、新体制のあり方を議論してきた。栄氏に権限が集中したことへの反省を踏まえ、情報共有の不足や運営上の問題を避けるため、当面は監督職を置かないことにしたという。
同大によると、委員会で進行役を務めた谷岡郁子学長は方針決定に関わる意見表明はしなかったという。谷岡学長は「再出発で未熟な点も多いかと思うが、これを好機として、東京五輪に向けてチーム一丸となって頑張っていきたい」とコメントした。