(11日、高校野球 報徳学園3―2聖光学院)
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報徳学園・小園海斗遊撃手
その名前がコールされただけで拍手がわき起こった。先頭打者で迎えた八回だ。「心に響いた。力に変えようと」。直球を左中間へはじき返し、50メートル5秒8の俊足で二塁へ。その後は一、三回のリプレーのよう。2番の犠打で三塁に進み、3番の打撃で、この日3度目のホームを踏んだ。
昨春以来の甲子園で、大会記録に並ぶ3本の二塁打。「思ったより球足が速くてびっくり」。自分の体の進化を実感した。授業の合間におにぎりを食べるなどして食事量を増やし、昨秋より体重は7キロ増え79キロ。どっしりした下半身がパワーの源になっている。
遊撃の守備では、外野の芝の上までカバーする強肩が自慢。2年生の時から高校日本代表に選ばれている世代屈指の逸材は、飽くなき向上心も魅力だ。「今日は1打席三振したのが悔しい。次は全部打ちます」。自信満々に宣言した。(岩佐友)
○大角監督(報) 監督として甲子園初勝利。「校歌を聴くのは格別。小園は計算していたが、村田が犠打を決め、勝負強い長尾が結果を出してくれた」