（１８日、高校野球 済美３―２報徳学園）

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「あの１球がなければ……」。２番手でマウンドに上がった報徳学園の木村は悔しさをにじませた。九回２死二塁。済美の芦谷に渾身（こんしん）の直球を中前へはじき返され、リードを２点に広げられた。その裏に味方が１点を取っただけに「最後の最後で粘りきれなかった」。

２、３回戦も先発投手を救援して無失点。準々決勝は同点の五回１死満塁でマウンドに上がり、１点はとられたが後続を断った。「伝統の『逆転の報徳』を信じていた」。しかし、その前に追加点を許した。「甲子園で精神面を成長させてもらった。次は日本一のリリーフ投手を目指します」。流れる涙をとめるように、目頭をおさえた。

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報徳学園打線は投手を援護できなかった。４番で主将の神頭は「投手陣は頑張ってくれた。打ち切れなかったのは悔いが残る」。九回、１点差に詰め寄り、さらに１死三塁の好機を生かすことができなかった。２安打を放った神頭は「日本一を目標にしていたので悔しい。負けは主将の自分の責任」と背負い込んだ。

●大角監督（報） 「継投は考えていたが、渡辺はもう少し終盤まで投げて欲しかった。九回の攻撃は成長した姿を最後まで見せてくれた」