(11日、高校野球兵庫大会 県芦屋5―2宝塚西)
ニュースや動画をリアルタイムで!「バーチャル高校野球」
狙い通りの直球をセンター前にはじき返した。3―2と1点差に追い上げられた八回裏の1死満塁の好機。県芦屋の主将、中井駿(3年)は適時打を放って2点を加え、試合の流れを渡さなかった。
「宝塚西の配球は、変化球の後に直球というパターンが多かった」。前の打席はカーブをひっかけ、三ゴロに打ち取られていた。八回の打席では、カーブの後の2球目の外角直球を狙い打った。「きっちり打てたのでよかった」
捕手としても投手をもり立てた。八回表の無死満塁のピンチでは、2番手としてマウンドに上がった西井幹太(2年)に「思い切りこい」と鼓舞し、この回の宝塚西の攻撃を2点に抑えた。
モットーは「何事にも全力、本気」。開会式では「本気で、全力で正々堂々プレーすることを誓います」と選手宣誓した。その言葉通り、この日は攻守にわたって全力プレーを見せてチームを支えた。
兄も4年前の夏に県芦屋の主将だった。その代から初戦敗退が続いていたが、5年ぶりに初戦を突破した。「次の試合に向けてきっちり練習して臨みたい」と気を引き締めていた。(太田康夫)