(12日、高校野球 二松学舎大付5―2広陵) 甲子園の全試合をライブ中継 バーチャル高校野球 夏の甲子園、歴代最高の試合は? 投票ベストゲーム 端までぎっしり埋まった三塁側アルプススタンドで、大声を張り上げた。広陵応援団長の的場丈。魂を込めたファーストミットを仲間に託し、反撃を信じた。 部員が130人いる大所帯。ベンチ入りできない3年生は、自ら引退の意思を中井哲之監督に告げるのが習わしだ。 諦めきれなかった5月の練習試合で、決断の時は来た。2軍戦に3番・一塁手で出場したが、二つの四球を選びながらも4打席に立って無安打。「これでは通用しない」。試合後に引退を「宣言」した。 思いを託した仲間がいる。同じポジションの河端利晶。1年時から起用され、昨年は1学年上でプロ入りした中村奨成をおさえて4番に座るほど期待された。だが、足のケガで甲子園直前にベンチ外に。悔しがる姿をそばで見た。 最後の夏。自分の分も頑張ってほしくて、広島大会の1週間前、自分のファーストミットを渡した。ミットは、1年生の時に父親に買ってもらった。破れたこともあったけど、修理して使い続けた。守備が苦手な自分にとって、手入れは大事な時間。それに、大切にしていれば、際どい球も吸い込んでくれる気がした。 実は前から河端は手入れが足りないように見えて気になっていた。「人のなら、するかな」。寮の部屋で自分のミットを磨く姿を見たときは、うれしかった。 甲子園を決めた広島大会決勝後、「お前のおかげで甲子園に行けた」と、記念撮影するときにユニホームを着せてくれた。自分も代わりに応援団の服を着せてやった。 迎えた甲子園。リードされても、河端は自分の相棒をしっかり左手にはめ続けていた。「最後まで諦めていなかった」。河端は一番土にまみれていた。涙が止めどなくあふれた。(原田悠自、高岡佐也子) |
磨き続けたミットを仲間に託して 声張り上げた応援団長
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
「敬語はNG」ルール作った主将 後輩は笑顔で励ました
勇気くれた帽子裏のメッセージ「みんながついている」
豪雨で自宅も部室も浸水 支え合い復興、野球できる幸せ
初戦敗退に涙、ボールに「耐えて勝つ」ロッテ・井上選手
投球動画にスマホで助言 球児の直球「高速化」の背景は
18歳の誕生日に選手宣誓 「最高のプレゼント」 広島
「勝てよ、そうしたら…」如水館の迫田監督、最終公式戦
投票でベンチ入り、広陵の18番 愛されキャラが好判断
エースがピンチ、捕手はマウンドへ…変顔に思わず笑った
「イチロー2世目指す」左の一本足披露、津田学園・藤井
選手宣誓「幸せ。やりきれた」 決まった時は苦笑いでも
「日本中に笑顔の花を」広陵・秋山主将、力強く選手宣誓
熱投150球、力尽きた呉のエース 2年前の再現ならず
土壇場の忍者スライディング 一瞬「やばい」と思ったが
2年前と同じ開幕延長戦 兄追った呉の2人「また夏に」
不屈の呉、2年ぶりに挑む選抜 西日本豪雨乗り越え
広陵、迫力の声ラッパ応援 吹奏楽部はコンクールに全力
昨夏準Vの広陵が敗退 二松学舎大付、終盤に勝負強さ
被災の地元、勇気づけるつもりが アルプス席から大声援
広陵愛用「カチカチバット」 息子の本塁打見たくて開発
決勝再試合、監督作ってくれた好物が原動力に オリ山岡
広陵、執念の延長決勝打「勝って勝って、広島に笑顔を」
広陵、1・4番の2本塁打で決勝進出 広島商を下す
バントせずとも広商野球は不変 粘りの伝統、後輩に託し
豪雨で被災の主将、野球ができる喜びかみしめた夏終わる










