2020年東京五輪を目指す柔道女子52キロ級のホープ、阿部詩(うた、18)=兵庫・夙川学院高=が、来春から日体大に進学することが決まった。同大スポーツ文化学部のトップアスリートAO入試を受験し、13日に合格が発表された。男子66キロ級の世界王者の兄・一二三(ひふみ、21)=日体大3年=に続いての進学になる。
阿部は複数の実業団などからも誘いを受けていたが、兄と同じ日体大への進学を選択。地元の兵庫から上京し、大学2年で迎える東京五輪で金メダルを目指す。
昨年は講道館杯でシニアの国内大会初優勝を果たすと、国際大会のグランドスラム(GS)東京も制覇。兄のように積極的に攻め、豪快な投げ技で相手を制する柔道で一気に頭角を現した。初出場する世界選手権(20日開幕、アゼルバイジャン)では、連覇を狙う兄とともに「きょうだい優勝」の期待もかかる。
日体大柔道部の女子選手は2002年アジア大会で女子48キロ級金メダルの北田佳世、全日本女子選手権優勝などの実績がある二宮美穂らが輩出している。元世界王者の山本洋祐部長は「とてもストイックに練習する選手。東京五輪に向けて環境を整えて、力を伸ばしていきたい」と話す。