「無印良品」を展開する良品計画は3日、宿泊施設「MUJI(ムジ) HOTEL(ホテル) GINZA(ギンザ)」と新たな旗艦店を来年4月4日に東京・銀座に開業すると発表した。ホテルは中国の深圳、北京に続く3カ所目で、国内では初めて。無印良品の世界観をじっくり体験してもらい、ブランド力の向上を狙う。
これに伴い、JR有楽町駅に近い現在の旗艦店「無印良品 有楽町」を12月2日に閉店する。
銀座の並木通り沿いに建設されるビルの地下1階~地上6階を世界最大規模の店舗「無印良品 銀座」にする。東京近辺の農家が生産した青果などを使うジュースやデザートのイートインコーナーや、茶葉の量り売りサービスも。地下1階にはレストランも入る。
ホテルは6~10階。6階にはフロントのほか、ものづくりやデザインに関する二つの展示スペース、コーヒーやお酒が飲める空間、デザインやアートの書籍を集めたライブラリー、イベントも開けるラウンジなどを設ける。客室は全79室で、1部屋の面積は約13~51平方メートル。「ちょうどよい価格でよく眠れ、旅先において心と体を整える空間」を目指す。
3日に会見した松崎暁(さとる)社長は「無印良品が好きな世界中の方がターゲット。無印の世界観を体感してほしい」と話した。
同日発表した良品計画の2019年2月中間決算は、売上高が前年同期比10・0%増の2012億円、営業利益は11・5%増の235億円、純利益は24・1%増の181億円で、いずれも過去最高。昨年から衣料品や家具、雑貨など2700余りの品目で値下げを継続しており、直営既存店の客数は前年同期比8・2%伸びた。8月末からパジャマやシーツなど秋冬物約230品目も値下げした。(高橋末菜)