財務省が18日発表した9月の貿易統計(速報、通関ベース)は、輸出額が前年同月比1・2%減の6兆7266億円だった。台風21号による関西空港の被災や北海道胆振(いぶり)東部地震の影響で2016年11月以来、22カ月ぶりに減少した。
輸入額は同7・0%増の6兆5871億円。原油価格の上昇が押し上げた。輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は1396億円の黒字だった。黒字は3カ月ぶり。
関空の輸出額は2336億円で前年同月比58・0%減と大きく落ち込み、北海道全体の輸出額も285億円で同1・9%減だった。輸入額でも、関空は1061億円で同70・8%減、北海道は873億円で同4・5%減となった。
なかでも米国向けの輸出は、トランプ政権が日本の鉄鋼・アルミ製品に追加関税をかけている鉄鋼が、同13・6%減と4カ月連続で減った。保護主義的な貿易政策の影響が出ている可能性がある。自動車輸出も同7・0%減の14万3263台と、4カ月連続の減少となった。
また、この日発表された18年度の上半期の貿易収支は2220億円の黒字で、6期連続の黒字だった。輸出額は前年同期比5・2%増の40兆3657億円、輸入額は同10・0%増の40兆1437億円だった。