日立製作所会長の中西宏明氏(72)が経団連の会長に就いて半年。就職、採用活動の指針を廃止し、大企業中心の経団連にITやベンチャー企業を呼び込む方針を打ち出した。風当たりを恐れない「中西流」で世間の注目度は高まる一方で、課題も浮かび上がっている。
8月中旬、中西氏は、財界に詳しい日本財団の笹川陽平会長(79)のブログを熱心に読んでいた。経団連の批評だった。「労使の賃金交渉の主導権を官邸にとられている」「アベノミクスに追従するばかり。国民を納得させる経済政策も感じられない」。
さっそく長文のメールを自らし…