プロ野球ヤクルトや大リーグなどで活躍し、独立リーグ・BCリーグ福島の監督を務める岩村明憲氏(39)が新会社を立ち上げ、来季は社長と監督の「二刀流」でチームを率いることになった。前運営会社が多額な負債を抱えたためで、職員はわずか5人。課題山積の中、なぜ球団運営を引き受けたのか。東日本大震災から7年。現役生活を終えた福島で再出発にかける思いとは。
衝撃的な現実が明らかになったのは、代表取締役を務める新会社「Y.O.A」(福島県郡山市)を登記した11月21日だった。その夜の記者会見で、今季までチームを運営していた「株式会社福島県民球団」(同)の弁護士が多額の負債を明かした。「認識するだけで2、3千万円」
弁護士によると、福島はリーグ参入1年目の2015年は黒字だったが、その後は赤字を計上したとみられるという。経理上の相違点などが生じて税務当局から指摘も受けた。
岩村監督が同社社長と最後に会…