経団連は4日、学生の教育のあり方を大学と定期的に協議する「採用と大学教育の未来に関する産学協議会(仮称)」を来年1月にも設置すると発表した。中西宏明会長はかねて「日本の学生はもっと勉強しないと」と問題提起しており、経済界が求める人材を伝えるなどして大学側に教育改革を促す考えだ。
新卒一括採用の是非や、インターンシップなどキャリア教育で協力できないかを話し合う。大学で学んだことを評価する新たな方法も考える。経団連からは会長や副会長らが出席する。経団連によると、大学団体からは設置に向けた了解を得ているという。今後、国公私立や地域のバランスを考慮して参加を希望する大学と調整する。
中西会長は経団連による就活指針を廃止すると決め、新卒一括採用制度にも疑問を投げかけてきた。「企業の責任もあるが、大学教育と職業のつながりが希薄だ」とも指摘しており、新たな会議で議論したい考えだ。(加藤裕則)