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自動車レースの最高峰、F1の今シーズンが幕を閉じた。かつてともに頂点を極めた英の名門チーム「マクラーレン」とタッグを組んだホンダだが、成績不振でたもとを分かち、今シーズンから別のチームにエンジンを供給。だが復帰4年目も優勝はおろか表彰台もなく、10チーム中9位に終わった。ホンダはいつ、勝てるのか――。
親子連れ「早く優勝を!」
ホンダ製パワーユニットを積む「トロロッソ」チームのグッズに身を固めた親子連れ。「早く優勝を!」=2018年10月5日、三重県鈴鹿市、田村隆昭撮影
「この4年間、悔しい思いをしてきた。日本の会社ですし、頑張ってほしい」
三重県鈴鹿市で10月に開催されたF1日本グランプリ(GP)。堺市から家族4人で観戦に来た男性会社員(38)は、こう力を込めた。父の代からのファンで、ホンダの前回優勝の日に産まれた長女は12歳に。その長女も「早く優勝を!」と願う。だが、今年からホンダエンジンを積むトロロッソ(伊)の2台はスタート位置を決める予選で6、7位に入ったが、決勝ではそれを生かせず、11、13位止まりで入賞(10位まで)できず。今季を象徴するようだった。
来季からホンダのパワーユニットを搭載する「レッドブル」=2018年10月、三重県鈴鹿市、上田潤撮影
ホンダのF1挑戦の歴史
ホンダのF1挑戦は今回で4度目だ。創業者の本田宗一郎肝いりで始まった第1期(1964~68年)、エンジンの供給のみに絞り、計69勝を挙げた第2期(83~92年)、途中から車体も手がけながらも、リーマン・ショック後に志半ばで退場した第3期(2000~08年)。そのいずれもが「内燃機関」としての能力を高めることが問われたが、今回の挑戦から大きくルールが変わった。
レッドブルと組む来期はホンダが常勝を誇ったころと状況は似ている。5年目の挑戦は花開くのか。
現在のF1のエンジンは、「エ…