各戸で電気をつくり、余れば地区全体で融通を――。名古屋市港区港明2丁目の再開発地区「みなとアクルス」が、全国初の電気供給システムを採り入れる。敷地内にできる分譲マンション全265戸に燃料電池を設置。エネルギーの効率利用をめざす。
東邦ガスによると、各戸に出力700ワットで24時間連続運転できる燃料電池「エネファーム」を置く。都市ガスから取り出した水素と空気中の酸素を化学反応させて発電し、発生した熱は給湯にも使える。家庭で余った電気は東邦ガスに売電。需給に応じて、ららぽーとなどの商業施設を含め地区で融通する。
このマンションは三井不動産レジデンシャルの「パークホームズLaLa名古屋みなとアクルス」。地上10階建てで来年2月に販売を開始。標準的な物件の間取りと価格帯は、3LDK(約77平方メートル)で3300万円前後。2020年5月以降に入居が始まる。(山本知弘)